Sweet Holiday

SUPERJUNIOR、イケメンですねの二次小説を書いています。 隣国のパールサファイアブルーのお兄さんたちのFFサイトです。 ソンミンペンですので、ミン君総受けFFが多いです。 キュミン・ヘミン・カンミン・イェウクなどあります。 色んなCPは苦手・・・という方はご遠慮ください。 二次小説、FF、BLの意味がわからない方はご遠慮ください。全て自己責任でお願いします。

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LOVE SONG*4

ミナムは小さなライブハウスでギターを片手に一人歌うシヌ見た。
人もまばらで、シヌの奏でるギターを聞いているのか聞いていないのかわからないような観客の前で
ただ歌う姿を見て、ミナムは胸が締め付けられた。

帽子を深くかぶりメガネをかけたミナムは、席を探したがすでにホールの席は埋まっており、マスターに
顔を見られないように気にかけながらカウンターに座った。
「何にする?」
問われて「ビールを」と小さい声で頼んだ。

このライブハウスにいる客のどれぐらいが、今歌っているのがA.N.JELLのカン・シヌだと分かっているのだろう。
いつもはかけないメガネをかけ、イメージとはかけ離れたラフな格好をし、そして深々と帽子を被っているシヌを、
アイドルだと思う人は少ないかもしれない。
ホールにいる客層も、若い女性ではなく青年やそれ以上の年齢の男性客が多かった。

「見かけない顔だね」

マスターにビールを出されるのと同時に言われ、ミナムはドキリとした。
ここでシヌが歌っているのを他のメンバーは知らないハズだった。
ジェルミがふとしたきっかけで知っていたが、絶対誰にも言わないと誓ったようで、ミナムにシヌの行き先を聞かれても
なかなか口を開かなかった。
ジェルミもシヌがここに来ているという自信がなかったし、もし違っていたらシヌの聖地を犯してしまう。
けれど、何かあったとき、ここに来ることが多いとジェルミは気付いていた。
強引にミナムに口を割られ場所を教えて少し後悔したが、ミナムなら今の状況を変えてくれるかもという期待もあった。

「ええ・・・たまたまお店が目についたので・・・」
「そうかい。ゆっくりしていってね」

そういうと、マスターはミナムの前から離れ違う客に飲み物を出しに行った。
わずかな灯りの下一人歌うシヌ。
ほとんどが外国の曲で、多分彼がギタリストを目指すきっかけになったような曲ばかりなのだろう。
慣れた手つきでギターを朗々と奏でる。
アイドルという忙しくも儚い日々から逃れるように歌うシヌの姿を、ミナムは静かに見ていた。

あの曲・・・。
シヌが歌えず悔しそうに顔を歪めたあの曲・・・。

その曲を歌う姿からは想像もつかないほど、生々とした表情で歌い奏でるシヌ。
何がシヌを苦悩させるのか。
ミナムは知りたかった。
けれど。
薄々と自分は知ってはいけないのではないかと気付いていた。
聞いてはいけないのではないかと・・・。

ぼんやりとちびちびビールを飲んでいるミナムの前に、歌い終わったシヌが真っ直ぐ向かってきた。
あわててカウンターの方に体を回すが、時すでに遅しでシヌに肩を叩かれた。

「ばれてるぞ」
「あ・・・やっぱり?」

シヌはマスターにビールを頼み、ミナムの隣に腰を下ろした。
怒られるのではないかとミナムは俯いていたが、一向にシヌは声をかけない。
頼んだビールが来ると、それをただ飲んでいた。
おずおずとミナムは顔をあげ、おいしそうにビールを飲むシヌの横顔を見た。

「怒らないの」
「どうして?」
「だって・・・」
「どうせ、ジェルミに泣いて頼んで聞き出したんだろ?」

ミナムは口をしぼめて再びうつむいた。

「お前を怒ったらジェルミがかわいそうだろ」
「・・・ごめん」

素直に謝るミナムが珍しく、シヌはビールを飲みながら思わずミナムを見てしまった。
ビールを飲んでいなかったら、その言葉を聞きなおしてしまうところだ。

「やけに・・・素直だな」
「プライベートにまで踏み込んでさ。悪いと思ったからさ・・・」
「そういう分別はあるんだな」
「けど・・・」

真っ直ぐに自分を見てくるミナムを見つめ返せなかった。
ライブハウスの薄暗い中でも、くりくりと目立つ大きなミナムの瞳。
何を言わんとしてるのかわかるからこそ、シヌはミナムを見ることが出来ずにいた。

「けど。あんたが苦しむ姿を見たくなくて・・・」
「・・・・。」
「知りたいんだ。あの曲が歌えない理由を。」
「ミナム・・・。」
「聞いて、あんたの苦悩を取り払ってあげたいんだ」

シヌは深呼吸をした。
やっとのことで言葉を紡ぐミナムにまた、彼女の姿が重なった。
ミナムが自分に近付いてくれば来るほど、彼女を思いだす。
ミナムが自分を思いやれば、彼女に心配させている気持ちになる。
もう、ミナムはミナムだと、自分でもわかっているはずなのに、痛くなる。

「ミナム・・・もう遅くなる。帰れ」

ミナムに背を向け、シヌはビールを飲み干した。
相変わらず苦い味のビールにシヌは顔をゆがめる。
ミナムが喉を鳴らす音が聞こえた。
何か自分に言いたいのだろうが、言えずにいるのだろう・・・。
ミナムの言葉を無視して遠ざける。
そんな自分が醜いのは承知していた。
けれど、だからこそ、ミナムと向かい合いたくなかった。

「帰れ、ミナム・・・」
「あんたが帰るなら、俺も帰る」
「一緒には帰れない」
「じゃあ、待ってる」

今度こそ、ミナムは譲らないといった様子で頑なだった。
あの歌が歌えない理由を聞けばそれで気持ちが治まるのか。
情けない自分の姿を見れば気が済むのか・・・。

シヌは、ミナムの腕を掴み立ちあがった。
無言でそのまま外へ連れ出した。

「ちょ・・・」

掴まれている腕が痛い。
強引にシヌはミナムを外へ出し、ライブハウスの壁に体を押し付けた。

「ミナム、お前には関係ない。俺があの歌を歌えないのは俺が弱いだけだ。
お前に話を聞いてもらったところで、歌えるようになるはずもない。
だから、黙って帰れ」
「カン・シヌ・・・」

ミナムがふと顔を見ると、シヌは泣いているような顔をしていた。
彼の、心が泣いていた。
自分を見る時だけ、とても苦しい顔をする。
それがいつもミナムの心に突き刺さる。

「関係ないもんか!」
「何?」
「関係なくないだろ!!!」

ミナムは叫んだ。

「あんた、俺に誰の姿を重ねてるんだよ。」
「ミナム・・・」
「あんた、いっつも俺じゃない誰かを見てるだろ。」
「・・・・。」
「俺を・・・見てくれよ。カン・シヌ」

ミナムの声が闇にこだました。
シヌは、自分の目の前に立ちまっすぐに見つめてくるミナムをまだ見つめ返せずにいた。


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Comment

says... "管理人のみ閲覧できます"
このコメントは管理人のみ閲覧できます
2011.07.31 17:40 | | # [edit]
シカマル★まぴこ says... "Re: タイトルなし"
鍵コメさん>>
 わ~い・・・不思議にBL風味だよねw
 ち・・・違っ!って思うんだけど、どうしてもこの二人が出てくるとあやしい流れに・・・www
 そうなの。きっと兄ミナムはマンネパワー爆発で甘えて影でベロ出してるような男だと思ってる!
 そこがまたね。かわいいって思うワタシ・・・ww
 
2011.07.31 20:18 | URL | #- [edit]
よこち says... "どうなの?"
そうですね、ここではっきりシヌさんから誰を見ているか?
聞いて見たいよね・・・うん
ミナム・・もっと押して見みて。
怪しくなるかな・・・??
2011.07.31 22:26 | URL | #- [edit]
シカマル★まぴこ says... "Re: どうなの?"
よこちさん>>
 なんかBLな感じになってきちゃったんですがw
 ふつうな話なのにおかしいなぁww
 兄さんと兄ミナムの組み合わせになるとなんか不思議なオーラが出てきて困ります・・・。
 これからうまくまとめれるか不安ですが・・・v-12
2011.08.01 00:15 | URL | #- [edit]

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