Sweet Holiday

SUPERJUNIOR、イケメンですねの二次小説を書いています。 隣国のパールサファイアブルーのお兄さんたちのFFサイトです。 ソンミンペンですので、ミン君総受けFFが多いです。 キュミン・ヘミン・カンミン・イェウクなどあります。 色んなCPは苦手・・・という方はご遠慮ください。 二次小説、FF、BLの意味がわからない方はご遠慮ください。全て自己責任でお願いします。

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雨やどり*5

しばらく雨は降り続いた。
雨足はだんだんと弱まってきているが、まだ傘を持たずに帰れるような天気ではなかった。


シヌとミナムは二人体を寄せ合って暖を取り合い、雲が去るのを待った。
もう少し、あと少しで雲の切れ間が訪れる。
けれど、なかなか雨はやまない。

「テギョン兄貴やジェルミ・・・心配してるでしょうか」

合宿所を出てから、かなり時間がたっているだろう。
いつもなら、もう戻っている時間だ。
ミナムが部屋にいないから、テギョンは走りに行っていると気づいているだろう。
帰ってこないとやきもきしているか・・・。

「大丈夫だ、ミナム。今日は午前中オフだし、テギョンもジェルミもまだ寝てるだろうから気にするな」
「はい・・・。でも、雨・・・やまないですね」

ミナムは空を見上げた。
まだ灰色の雲が二人の頭上にいる。
しとしとと雨が降り続く。

「二人でボーっとしてるのも時間がもったいないな。こんな時は、歌を歌うぞ、ミナム」
「歌・・・ですか?」
「お前は、A.N.JELLのボーカルだろ?俺だってギターを弾きながら歌を歌ったりする。
もう少しでソロデビューするお前の練習に付き合ってやるよ」

ミナムは、パン!と手をたたいた。
「そうですね!テギョン兄貴から、もっと歌の練習をしろって怒られてたんです。一生懸命歌ってるつもりなんですけど、
なかなか認めてもらえなくて・・・」
「ギターがないのが残念だけど、ここで少しでも練習して、テギョンにうまくなったところを見せ付けてやるぞ。」
「はい!がんばります!」

「シヌ兄貴、とっても上手ですね!」
いつもはテギョンが歌うパートをシヌが歌う。
最近のヒット曲「相変わらず」をシヌが歌うと雰囲気が変わる。
テギョンとミナムが歌う「相変わらず」を今日だけはシヌとミナムで歌いあげる。
「これ、デジタルシングルにしてもいいんじゃないか?」
と、冗談っぽくシヌが言うと
「本当ですね!今度ライブでやったら良いですよ!」
ミナムが興奮しながら言う。
その真剣な顔に思わずシヌが吹き出した。

「あはは!お前、何事にも真面目だな~!帰ったらテギョンに言ってみるか」
「はい、シヌ兄貴!僕らも出来るってことを教えてあげましょう!!」

なぜ、ミナムは自分が笑われたのかわからないが、それに対しても精一杯答えて見せ、さらにシヌの笑いをさそった。
ミナムと一緒に歌うステージ。
そんな日は訪れるのか・・・。
ミナムが一生懸命歌を歌う。

「ギターがないのが本当に悔やまれるな・・・」
「今度、練習所でギターを弾いてください。僕も一緒に歌います」
「そうだな。約束だぞ?」
「はい!」

二人は、指切りをした。
ミナムの細い小指が、シヌの指にからむ。

「約束・・・・守れよ?」
「はい!もちろんです。でも、最近僕はシヌ兄貴の約束を破ってばかりで・・・」
「そうだな。」
「だから、小さな約束でも守れるようにがんばります!」
「破ったら・・・どうする?」
「えっ・・・」

シヌは意地の悪い顔で、ミナムの顔を覗き込んだ。
ミナムが目を丸くさせ、驚いている。
肩を抱いてるせいで、お互いの顔が近くにあった。
ミナムの耳元にシヌの息遣いが伝わる。

「あの・・・えっと・・・・」
「お前はすぐ約束を破るから、破ったら罰ゲームでもさせようかな」

いつもは優しく微笑むシヌなのに、今日は意地悪そうな顔をしている。
約束をやぶってばかりだし・・・と、ミナムは今までしてきたシヌへの行動を反省した。
今までの「いい兄貴」を止められるかもしれない。

「シヌ兄貴。なんでも言ってください!絶対約束破りません!破ったらなんでもします!!」

自分を見つめるシヌをミナムは見つめ返した。
少しでも、自分の誠意を彼に見せないと。
緊張した表情でシヌを見つめる。
フッとシヌが笑う。

「わかったよ、ミナム。もし約束破ったら・・・」
「破ったら・・・?」

ごくり。とミナムは唾を飲む。
その緊張した顔がおもしろくて、シヌはまた吹き出すところだったが、ここで笑ってしまうと威厳が台無しに
なってしまうので、必死に我慢をする。
困らせてみようかな。と、さらに意地の悪い考えが浮かぶ。

「オッパ・・・」
「え?」
「罰ゲームだ、ミナム。もし、約束を破ったら、シヌ兄貴じゃなくて、シヌオッパって呼べ」

ミナムは目を皿のようにしてシヌを見る。
シヌも真剣な顔をしてミナムを見ている。

「僕は、お・・・男なので、オッパじゃなくて・・・兄貴って・・・・」
「だから、罰ゲームだよ、ミナム。」
「でも・・・」
「お前は男なんだろ?だから、俺のことをオッパっていうのが罰ゲームだ」
ミナムの肩を抱く手に力を入れた。
「ミナム。」
「あの・・・兄貴・・・・」
「今からでも練習するか?オッパって呼んでみてよ」

シヌの熱い吐息がミナムの耳元にかかる。
端正なシヌの顔がミナムのすぐ目と鼻の先にある。
ミナムはなるべくシヌの顔を見ないようにと、うつむいた。

「どうしよう・・・どうしよう・・・これは、罰ゲームなのよ。約束を破らなきゃいいのよ・・・・」

ぎゅっと目をつぶって、心の中で自分に言い聞かせる。
心臓が激しく高鳴っている。
ミナムは深く深呼吸をした。

「大丈夫です、シヌ兄貴。絶対約束やぶりません」
「ミナム」

見上げるとシヌの視線とかち合った。
テギョンとは違う、優しく温かい視線。
ここで、オッパと呼んでしまえば、甘えが出てしまうかもしれない。
コ・ミナムとして生きていくと決めたのに、コ・ミニョとしての甘えが出てしまうかもしれない・・・。

「あ・・にき・・・」
「ミナム、そんなにおびえるな」

優しくシヌは微笑んだ。
まだ・・・まだだ。
ここではまだ、自分が女だと知っていると伝えられない。
自分の気持ちも伝えられない。
今は、こんなに近くにいるのに・・・。
テギョンより、誰より一番お前を見つめているのに、お前には届かない。

「俺は、お前の良い兄貴なのに、困らせたみたいだな」
ミナムが激しく首を横に振った。
「そんなことありません!ただ・・・」
「ただ?」
「ちょっとびっくりしただけで・・・・」

ミナムはうつむいた。
自分をまっすぐに見つめてくるシヌに応えることができなかった。
シヌの濡れた黒い真珠のような瞳、そして男性とは思えないほどの綺麗な肌。
こんな近くでシヌを見たことがなかったミナムは、胸の高鳴りを隠そうと必死だった。
「まるで、ダビデみたいだわ・・・」
修道院にいる時、毎日綺麗に磨きあげてきたダビデ。
テギョンに恋をするまでは、ダビデ以上に美しい男性はいないと信じていた。
ダビデは、寂しい自分を優しく見守ってくれていた。
落ち込んだ時や悲しいときはダビデの元へ走り、話をするだけで心が晴れた。
急にあの日々を思い出し、今いる自分は夢の中ではないかと錯覚を起こした。
こんな非日常な世界。
ダビデのいない世界。
でも、日常だったあの世界にはテギョンがいない。
そして、シヌもジェルミもいない・・・。
「ミナム?」
心配そうにシヌが顔を覗き込んだ。
シヌの顔がより近くになる。
ドキン!とミナムの心臓が締め付けられた。
またミナムは激しく首を横に振った。
「ど・・・どうした?!」
ミナムの不可解な行動にシヌは目を丸くした。
ミナムの頭の中でどんなことになっているのか想像してみるが、わからない。
いじめすぎたかなとシヌは困惑した。
「いえ、兄貴。ちょっと変なこと考えちゃって・・・雑念を払いました」
鼻息荒く応えるミナムにまた吹き出しそうになり、
「そうか・・・」
と答えるのが精いっぱいだった。
けれど、とうとう我慢が出来ずに、シヌは大笑いした。
それにつられてミナムもわけがわからず笑いだす。
「・・・こんな大笑いしてる姿、ファンの子に見せられないよ」
笑いすぎて涙が出てきた。
「そうですか?大笑いしても兄貴はかっこいいですよ」
同じくミナムも笑いすぎて涙が出ている。
「ありがとうな」
ミナムの目じりの涙をそっと拭った。


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