Sweet Holiday

SUPERJUNIOR、イケメンですねの二次小説を書いています。 隣国のパールサファイアブルーのお兄さんたちのFFサイトです。 ソンミンペンですので、ミン君総受けFFが多いです。 キュミン・ヘミン・カンミン・イェウクなどあります。 色んなCPは苦手・・・という方はご遠慮ください。 二次小説、FF、BLの意味がわからない方はご遠慮ください。全て自己責任でお願いします。

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LOVE SONG*9(完)

シヌがスタジオから出てくると、テギョンが壁に寄りかかりコーヒーを飲んでいた。
自販機の安いコーヒーを飲む姿がここまで似合わない男もそういないだろう。

水玉の紙コップがテギョンの手からはみ出していた。
ゆっくりとコーヒーから立ち昇る湯気。
シヌは、テギョンを見つけて笑いかけた。

「お疲れ様」
「お疲れ」

そして、二人は拳と拳を軽く突き合わせる。
終わった後の二人の儀式。
A.N.JELLを結成してからずっと、演奏が終わった後二人はこうしてお互いを労ってきた。
演奏が悪かった時も、良かった時も、どんなときでも。
言葉はなくとも、伝わる想い。

自分の曲を奏でてくれたシヌへの感謝と、自分のギターに歌を乗せてくれたテギョンへの感謝。
突き合わせた拳から、伝わる感情。

シヌも、テギョンの目の前にある自販機にお金を入れ、テギョンと同じ水玉の紙コップでコーヒーを飲んだ。

「久しぶりに飲んだ」
「コーヒーをか」
「そう。」
「無理して飲むな」
「でもさ。お前が珍しくこんな安いコーヒーを飲むから、どれだけ美味しいのかなって思って」

たくさんの人が、二人の前を通り過ぎて行く。
シヌは、テギョンの隣に立ちコーヒーを啜った。

「美味しいか?」
「ん・・・・。」

口に広がるコーヒーは、苦くもあり、酸っぱくもあり。
けれども、甘さはなく、香ばしさもない。
美味しいとは言い難い、普通の自販機の普通のコーヒー。
二人はしばらく無言でコーヒーを飲んだ。
ジェルミが控室で待っているなとか。
ミナムはどうしたかとか。
いろいろ思い浮かぶことはあるが、会話になるほどではなく。

「行くか」

先にコーヒーを飲み終えたテギョンが声をかけた。
シヌのコップのコーヒーも残り僅かだ。
一気に飲み干し、ごみ箱に紙コップを捨てた。

「テギョン」
「なんだ?」

シヌに呼びとめられ、テギョンは振り返った。
そこにはなんの感情も浮かんでいない双眸があった。
シヌは、ふっと笑った。

「いや・・・なんでもない」
「そうか」
「お前のギタリストで良かったと・・・思うよ」
「・・・・そうか」

テギョンも小さく笑った。

「先に控室に行ってるぞ」

テギョンはシヌに言い残し、先に歩いて行った。
シヌが不思議に思うと、肩を叩かれ振り返るとそこにミナムがいた。
ミナムの姿を見て、テギョンは先へ行ったのだろう。

「良かったよ」

ミナムは、じっと。
シヌの瞳を見ながら言った。
いつもの皮肉めいた口調ではなく、心の底からの言葉のようで少し恥じらうような口調だった。
シヌは頬笑み、ミナムの頭をくしゃっとなぜた。

「ありがとう。お前が、あの日ミニョの気持ちを伝えてくれたおかげだ」
「・・・良かった。」

シヌの笑顔にミナムもつられて笑顔になる。
もし、あの日。
自分がミニョの言葉をつたえなかったら、彼は歌えなかったのか。
歌えたかもしれない。
彼はプロだから、きっと心で悲鳴を上げながらでも歌ったかもしれない。
今日のように、喝采を浴びただろうけれど、彼の心はこんなに晴れやかではなかったと思う。
ミナムは、そっとシヌの腕に手をからめた。
シヌは、少し驚いた顔をしたがからめてきた腕を振り払うことはなかった。

「ね。今日どこかご飯食べに行こうよ」
「そうだな。何食べに行く?」
「ん~そうだな~。チゲ鍋が食べたいな」

言いながら、二人はそのまま控室に向かった。
テギョンがもし、謝ってきたり、必要以上に褒めてきたら、シヌはA.N.JELLを、
テギョンのギタリストを止めようと思った。
慰めはいらなかったし、持ち上げられるのも嫌だった。
けれど、テギョンは何も言わず、ただシヌを認めただけだった。
それが、テギョンらしくもあり、シヌが彼に求めていたものでもあった。
テギョンは自分がこの曲を歌えなかったのか知っていたのかもしれない。
それでも。
彼なりに、歌えると信じてギターを奏でて、後押ししてくれたのが嬉しかった。

ミナムは控室に着くまで、ずっとシヌの腕にからみついてきた。
やっと、シヌが近付くことを許してくれたのを肌で感じたのかもしれない。
ミナムがシヌを見上げると、今までになかった笑顔がそこにあった。

「ミナム」
「何?」
「皆の前であんまりくっついてくるなよ」
「えー」

と、ミナムはちょっと頬を膨らませた。
「でもさ。」
はっと思いつき、意地悪い表情でシヌを見つめ返す。
「皆の前じゃなかったら良いんでしょ?」
言われ、シヌは呆れた顔をした。
「・・・勝手にしろ」
もう一度、シヌはミナムの髪をくしゃっとなぜる。
ミナムがはしゃいだ声を出した。
それからすぐに、ミナムは嬉しそうに笑いながら控室へ先に入って行った。

控室の扉が閉まる。
中に入れば、皆が居るだろう。
シヌは、少しだけ廊下の壁に寄り掛かった。

歌を歌えた。
もう二度と歌うことがないだろうと思っていたあの歌を。

シヌは、ミニョの顔を思い描いた。
多分、ミニョのためを想って歌うのはこれが最後だろう。
これからは、自分のように思い悩む人の応援歌として歌おうと思った。
こんな風に人を愛しても、良いんだよと。
決してバカじゃないよと、応援してあげようと。

いつまで経っても控室に入ってこないシヌを心配して、ミナムが顔を出した。

「シヌヒョン!どうしたの?」
「ああ、今行く」

あの歌を歌えたせいだろうか。
ミナムに珍しくシヌヒョンと言われても、以前のように戸惑わなくなった。
ミナムにも、今までは随分と辛い想いをさせたなと、シヌは自分の子供っぽい感情を自嘲した。
これからは、ミナムをミナムと思い、ミニョはミニョだと思えるだろう。

そして。
これからは、テギョンとミニョを祝福出来るだろう。

ようやく、心の底から二人を祝える。
ようやく。

ミニョを自分の心から解放してあげれる。

自分の心に縛りつけていたミニョはもういない。
アフリカのような青い青い大空へ羽ばたいた。

ごめん。ミニョ。
ずっと君を祝福出来なくてごめん。

「シヌヒョン!!」

ミナムが再度呼んだ。

「今行くよ」

シヌが応え控室に入って行くと、
メンバーが笑顔で迎え入れてくれた。

「ありがとう」

シヌは、最後にミニョへの想いも込めて、メンバーに伝えた。

良かったですね、シヌヒョン。

そんなミニョの声が、聞こえてきたような気がして。
シヌはそっと微笑んだ。

END


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終われた!良かった~。
兄さん、違う形ですが良かったですw
ってどうしても私ミニョとはラブラブには出来ないですわ。ゴーん・・・。
こんな兄さんもいて良いよねww
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Comment

says... "管理人のみ閲覧できます"
このコメントは管理人のみ閲覧できます
2011.09.16 19:58 | | # [edit]
シカマル★まぴこ says... "Re: タイトルなし"
鍵コメさん>>
 最後までこのお話にお付き合いいただきありがとうございます~!
 ミニョと幸せな兄さんは、きっと私書けないと思うので、こういう兄さんも居て良い!と言われて嬉しいです。
 でも、いつかはラブラブな二人を(ってしつこいww)

 テギョンと兄さんは大人なので会話に悩みます。
 そして、ミナムw
 そろそろBL登場させようかね。
2011.09.16 20:36 | URL | #- [edit]
なつめ says... "せつないけど"
兄さんが自由になれてよかった!
シヌが歌うパボの歌なら、絶対買う~♡

てか、ミナムがかわいい!
なんかミナンが浮かんできちゃってwww
もう脳内おかしいです。みあね;

悶々兄さんとBLちっくな雰囲気好きです♡
2011.09.18 00:18 | URL | #z8Ev11P6 [edit]
シカマル★まぴこ says... "Re: せつないけど"
なつめさん>>
 コメントありがとうございまするだー。
 兄さん、このお話では自由になれましたww
 まだまだ悶々兄さん出てきまっせ―。
 なんせ、私のお話全く続いてないですからぁ~WW
 って、可哀そうな兄さんw

 ミナム、最初あんなキャラじゃない予定だったんだけど、いちゃこらさせるために、スーパーマンネに
 変身させました。
 つーても、兄さんの前だけでよwwww

 ミナンもこういう感じなのかしら。
 マンネの特権よね♡
2011.09.18 19:24 | URL | #- [edit]

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