Sweet Holiday

SUPERJUNIOR、イケメンですねの二次小説を書いています。 隣国のパールサファイアブルーのお兄さんたちのFFサイトです。 ソンミンペンですので、ミン君総受けFFが多いです。 キュミン・ヘミン・カンミン・イェウクなどあります。 色んなCPは苦手・・・という方はご遠慮ください。 二次小説、FF、BLの意味がわからない方はご遠慮ください。全て自己責任でお願いします。

10years








誰得?私得なだけのお話です・・・・。
SPYシリーズですよー。
間違ってもケチミーではありまてん。


10 Years




もう会うこともなかったと思っていたかつての相棒の顔を見た瞬間、ついと・・・口からこぼれた言葉は
その名前だった。
もう呼ぶこともないと思っていた名前をまだ覚えていて、そして自然とついさっきまで呼んでいたように滑らかにこぼれていく。
相手もそれは同じ想いだったようで。
お互い目を丸くして顔を見合った。

「ソンミニヒョン・・・」
「ヒョク・・・」

間に挟まれていいるドンヘはこの二人の間に流れる微妙な空気についていけず、顔を見比べている。
ドンヘは・・・知らないのか。
ソンミンもヒョクチェも、ドンヘのこの仕草を見て察知して、他人の振りをした。
いらぬことはしゃべらない。
自分の不利になることは相手に知られないようにするというのは、スパイ活動での基本だった。
昔叩き込まれた基本をまだヒョクチェは身につけていた。
それを忘れろというのも無理な話しなのか・・・。
ソンミンはドンヘに気付かれないようにヒョクチェに向かって笑って、それから素知らぬふりをした。
ドンヘがソンミンと知り合いなのも、ヒョクチェがソンミンと知り合いなのも、深くはしゃべらない方が良い。
注文を聞いてソンミンはその場を離れた。

相変わらず・・・甘い牛乳が好きなんだと、ヒョクチェから聞いた注文を見てソンミンは笑った。
あの頃・・・・共に組織の中で生きていたあの頃も、ヒョクチェは甘いコーヒー牛乳やイチゴ牛乳が好きだった。
一緒に居たもう一人の仲間のジュンスに、そんな甘いものを飲むなんてとバカにされていたのを思い出す。
もうあれから何年経っただろう。
ヒョクチェも自分も大人になって・・・苦いコーヒーをもう飲めるようになったと思っていたのに。

「どうしたんですか~」
「え?」
「なんかおっかない顔してますよ~」
「あ・・・そう?」
「ドンヘさんと一緒に来てる人・・・あまり見かけない顔ですね」
「なんか・・・友達見たい、ドンヘの」
「へ~あの人、友達女の人以外にもいるんですね~」

と、軽く毒を吐いてリョウクが物珍しそうに同性の友達としゃべるドンヘをカウンターから覗き見していた。
ドンヘと言えば、女好きで常に女と一緒にいるというイメージがリョウクにはついているのだろうか。
先日痴話げんかをして熱いコーヒーをぶっかけられたのを見てしまったのが、決定打になってるのかもしれない。

「ドンヘは・・・友達多いと思うよ」
「そうですか~?」
「うん・・・」

一体、いつからドンヘはヒョクチェと友達なのだろうか。
ヒョクチェはドンヘから自分のことを何も聞いていないのだろうか・・・。
聞きたいことはたくさんあった。
けれども、今この状況で聞けることは何一つなかった。
ソンミンは注文を受けたコーヒー牛乳をヒョクチェに運んだ。

元気で・・・良かった。

かつて、自分たちを捨てて組織を出て行った相棒に、ソンミンは素直にそう思った。



**


「あれ・・・珍しい。どうしたの」

ヒョクチェが帰ってから、どうにも気持ちがもやもやとしていてなかなか寝付けないでいたソンミンに
電話が入った。
珍しい相手にソンミンは、これも何かの縁なのかと小さく笑って電話に出る。

「ようやく・・・大きなヤマが終わって、今休暇中なんだ」
「あ・・・あれ、終わったんだ」
「そう。無事に終わってかなり稼がせてもらった」
「そうか・・・良かったよ。手伝えなくて・・・ごめんね」
「いや、良い。ヒョンの手を煩わせるほどではなかったから」

本来ならソンミンはこの任務にジュンスと共に携わる予定でいた。
警察への侵入を命じられていたのだが、直前になってドンヘが組織に入ることになり、その教育係の方を
優先させられ、今回はジュンスとの任務はなくなってしまった。
久しぶりにジュンスの顔が見れると思ったのだが、このせいでしばらく会うのはお預けとなったままでいる、

「ジュンス、今・・・どこにいるの?」
「なんで?電話が遠い?」
「ううん・・・なんでも・・・ない」

電話越しにジュンスが何かあったのかと尋ねてくる。
今日、ヒョクが・・・店に来たんだと・・・彼に言っても良いものか、ソンミンは躊躇していた。
組織を出ていく決心をしたヒョクチェを突き放したのはジュンスで、行くなとすがりついたのはソンミンだ。
もしかしたら、仲間を捨てて行ったヒョクチェをジュンスは許していないのかもしれないと・・・ソンミンは思っていた。
けれども、ヒョクチェとの再会の喜びを分かち合えるのはジュンスしかいない。
あの頃の辛い思いを共有してきたジュンスだからこそ、きっとこの自分の想いもわかってくれるだろう。

「ヒョン・・・どうした?何かあったのか」
「ジュンス・・・」
「うん?」
「今日・・・店に・・・ヒョクが・・・・」
「ヒョク?イ・ヒョクチェ?」
「そう・・・・ヒョクが店に来たんだ」
「・・・」

ジュンスが息をのむのがわかった。
言わなければ良かったと一瞬思ったけれど、溢れ出る想いをどうしてもジュンスに聞いて欲しかった。

「元気そうだった・・・。ヒョク・・・相変わらずコーヒー牛乳飲んでてね。なんか全然変わってなかった」
「・・・そうか」
「うん・・・また・・・店に来てくれるって。今度ジュンスも・・・」
「・・・」
「ジュンス・・・・」

反応の鈍くなったジュンスにソンミンは一度言葉を切った。
わだかまりがそうすぐに溶けないとは思っている。
けれども、もうあれから・・・何年も経って、あの頃の自分たちではなくなった。
ジュンスも自分も幹部になって組織を支えている。
あの頃の自分たちがいたからこそ、今こうしている。
過去を・・・否定したくない。

「元気・・・そうだったか」
「うん・・」
「そうか・・・」

その気持ちは、ジュンスも同じだったのだろうか。
よくジュンスは、ヒョクチェと3人で組んでいた頃、組織の頂点に立つというのを合言葉にしていた。
きっとその思いを胸に抱きながら、ジュンスは組織のトップになるために懸命に努力を続けているのだろう。
組織の中にいるのをどこか他人事のように見てる自分とは違って・・・。
ヒョクチェと会うことを無理強いしたくはなかった。
ジュンスが会いたいと思った時、三人でまた会えれば・・・。そんな日が来ることをソンミンは願っていた。

「早いもんだな・・・あれから何年経っただろう」
「ん・・・」
「また・・・一緒に仕事しよう、ソンミニヒョン。今度こそ俺はゼウスになって組織の頂点に立つ。」
「そんなこと・・・まだ言ってるの」
「そうだ。夢物語にはさせない。その時は、ヒョンをヘラの地位に・・・」
「そんなの・・・いらないよ」
「ヒョン・・・」
「皆が生きてさえいてくれれば、そんな地位なんて・・・」

そう。
この世界に住まう限り、いつ命が尽きるかわからない。
だからこそ、一瞬を大事に生き続けている。
命がある、生きている。そんな当たり前のことに感謝しながら。

「ジュンス」
「何?」
「あんまり・・・がんばるなよ」
「わかったよ」

そう言ってジュンスが電話を切ると、ツーツーと無機質な音が電話口から聞こえてくる。
ジュンスの声がまだ耳にあたたかい。
ソンミンは電話を握りしめたまま、白い天井を見上げた。
目を閉じれば、あの頃がつい先日のようによみがえってくるのは、ヒョクチェに会ったからだろう。
がむしゃらに組織の中で生き抜こうと、そして幹部になって世界を手に入れようと夢物語を語っていた
あの頃はもう今は遠い昔の話しだ。
これから10年、いや、1年後に自分が生きているかどうかなんてわからない。
だから夢だけは見続けたいと、あの頃も今もそう思っている。
ジュンスの夢がゼウスになることならば、自分の夢は・・・・。

カーテンの隙間から月灯りが入ってくる。
ソンミンはそっと瞳を閉じた。
そして、昔も今も変わらぬ笑顔のヒョクチェの顔を思い浮かべながら、眠りについた。





+END+







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Comment

ぶりん says... "連投"
まっぴにジュンス第2弾♡
桃子も2回ジュンス変換してたしな…。

せつないね!
それぞれの思いはそれぞれのところにあって
今はみんな自分の道を歩いてる…。
生きていれば、いつか夢がかなう日が来るかもしれない。
そうなると、いいね…。
ドンヘと友達なんだもん!
ドンヘは幸せに暮らしてるよ、ミンくん。大丈夫!
甘いコーヒー、いつか一緒に飲める日がきますように。

2014.04.08 23:12 | URL | #YM16R1CM [edit]
シカマル★まぴこ says... "Re: 連投"
ぶりりん>>


 切ないか!
 そう言ってもらえてうれしいわ。
 ヒョクとドンヘとコーヒー飲みにまた行ってくれるといいな。
 てか、この話しも途中でとまったyってるねー。
 すすめなければ。え?待ってない?そんなー!

 
2014.09.21 00:37 | URL | #- [edit]
☆ニア☆ says... "本当に"
このシリーズ大好き(≧∇≦)

キュミンのスパイは
切なくて切なくて
私の中では最高傑作でナンバーワンです!

こちらのヘミンスパイは
ほんわかしててちょっと切なくて
これも大好きな作品です

ヒョクもいつか一緒に温かいコーヒーが
飲めたらいいな

そしてウクたんと兄さん!
もちろんドンへとミンくん!
いつまでも待ちます
続きが読めたら幸せです(^^)
2014.09.28 22:01 | URL | #- [edit]
シカマル★まぴこ says... "Re: 本当に"
ニアさん>>

 スパイシリーズ大好き!と言ってもらえてうれしいです。
 これももう気がつけば2年ぐらい・・・w放置してしまってますね。
 ドンヘとミン君、まだまだ始まってないのでお話書きたいのですけど、なかなか・・・。
 でも、続きは書こうと思っていますので、その時また読んでもらえたら嬉しいです。
 ヒョクちゃんもその時はたくさん出てくる・・・かな。

 いつもコメントありがとうございます!
2015.10.08 09:26 | URL | #- [edit]

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