Sweet Holiday

SUPERJUNIOR、イケメンですねの二次小説を書いています。 隣国のパールサファイアブルーのお兄さんたちのFFサイトです。 ソンミンペンですので、ミン君総受けFFが多いです。 キュミン・ヘミン・カンミン・イェウクなどあります。 色んなCPは苦手・・・という方はご遠慮ください。 二次小説、FF、BLの意味がわからない方はご遠慮ください。全て自己責任でお願いします。

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Rising Sun (ユンジェ) *4







Rising Sun *4



ジェジュンは猟奇的な愛情から常に狙われていた。
ジェジュンの住んでいた村は、全員の顔と名前がわかるほど小さく、狭い世界だった。
その村が小さい頃のジェジュンには全てだったし、両親もそこから抜け出すことは出来なかった。
他の世界を知ることはなかったし、ここが自分の生きる場所だと小さい頃はそう思っていた。
その世界が綻び、壊れかけるようになったのはいつごろだろうか。
もう覚えていない。
ただ、相手の顔は今でも覚えている。
生臭い吐息と狂気を宿した瞳で見据えられ、身動きが取れなかった。
自分より少し年上で優しかった青年が、体を弄り、傷つけていくのが信じられなかった。
ジェジュンは瞳に涙をためて抵抗し、声が掠れるほど謝罪した。
何か自分が悪いことをした報いだと言うのなら、違う方法で謝りたいと。
けれども青年は静かに首を振り、たった一言呟いた。

「愛しているから」

と。

ジェジュンはそこから何が起こったのか覚えていない。
思いだそうとしたくない。
ただ、何かの拍子に、あの青年の狂った瞳が脳裏に浮かぶ。
そして、自分を悪魔の子だと、淫魔だと罵る声が耳にこだまする。
青年がその後どうなったのかわからない。
高校へ上がる時、村から逃げるように隣町にある全寮制の高校を選んだけれど、
そこでも狂気的な視線を浴び、何人もに付きまとわれた。
全部、ジェジュンが悪いと。
何かの呪文にかかっているかのように自分を狂わせたとジェジュンを悪しく罵り、
精神を崩壊させていく。
誰もかれもがジェジュンを愛していると謳う。
何が愛なのか。
愛とは一体・・・なんなのだろう。
答えを見いだせないまま、ジェジュンはソウルの大学へ進学した。
狭い世界にいるのが悪いのだと、村よりも、町よりも大きな大都会のソウルであれば、
影のように生きれば今までのようにならないと期待をしたのだが、それは夢で終わった。
大学に行ってもどこに行っても猟奇的な視線から逃れられることはなかった。
いつでも、狂気に満ちた瞳がジェジュンを見つめている。
まるで甘い蜜に吸い寄せられる蜂のように音を立ててジェジュンの周りを飛びまわり、
そして針を刺していく。

その痛みを唯一わかりあえることが出来たのがユノだった。
彼はジェジュンを真っ直ぐに見つめることが出来る唯一の人間だった。
ユノが隣に居る時はなぜか、狂気が訪れない。
ユノと言う太陽に守られ、ジェジュンは光を浴びることが出来た。
まるで、狂気などなかったと錯覚してしまうほどに。

「ジェジュン・・・ジェジュン・・・・」

暗闇の渦の中で一人佇んでいると、どこかからか自分の名を呼ぶ声が聞こえた。
声のするほうを向くと、わずかな光が見えている。
光など・・・ない世界だと思っていたのに。
ジェジュンはゆっくりと立ち上がる。

「ジェジュン・・・!ジェジュン!!!」

声のするほうへ手を伸ばす。
助けてほしい。
暗闇から・・・・救い出して欲しい。
もう・・・狂気の渦に飲み込まれるのはまっぴらだ。


「あっ!!!」


ドクンと心臓が鳴った。
そして、ジェジュンの瞳にまばゆい光が襲いかかる。

「大丈夫か。ジェジュン。俺がわかるか」
「ユ・・・・ユノ・・・・。俺・・・一体・・・」

光に慣れたころ、ぼんやりとしていたユノの顔がはっきりと映し出される。
いつもの、ユノの顔。
自分を助けてくれる光・・・。

「酔っ払って・・・それで・・・」
「そう・・・」
「水・・・飲むか」
「もらうかな」

ユノは口元をへの字に結んでいた。
手元にはジェジュンの携帯がある。
パカパカと光を発し、LINEやメールの通知を忙しなく表示していた。

「見られちゃったかな」
「見られた・・・じゃない。なんで・・・」
「ごめん。心配かけたくなかったんだ」
「そういう問題じゃないだろう」
「俺には・・・そういう問題だったんだ」
「ジェジュン・・・」
「だって・・・ユノには・・・」
「関係ないだろう」
「関係・・・あるよ」

水を一気に飲み干すと、アルコールに支配されていた体が楽になるのを感じられた。
ぼんやりしていた頭も徐々にはっきりし始める。
なんてことないワインで完全に酔いが回って意識が朦朧とするなど、初めてのことだった。

「いつからだ」
「ユノ・・・」
「いつから・・・またこんな目にあっている」
「・・・覚えてないよ。日常茶飯事過ぎて」
「こんなのが・・・日常茶飯事か?おかしいだろう」
「おかしいよ・・・。だけど、どうにも・・・」
「だから、俺に言えって。一人で抱え込もうとするな」
「ユノ・・・」
「しばらく、俺の家に来い。いつ相手が来るかわからないだろう」

ユノは誰かがジェジュンの部屋に入り、荒らしていった部屋をぐるりと見回した。
ジェジュンの情報を知るために部屋に入り込み、そして探っていった形跡を
わざと残して帰るということは、存在を知らしめたいということだ。
ひっきりなしにくる通知もそう。
自分を見て欲しい、知って欲しいという無言の圧力だ。
鍵をどうやって手に入れたのか、番号を変えても変えても携帯にかかって来るのは
どうしてか。
ジェジュンはまだ大丈夫だと見過ごしてきた。
今までもあったことだからと、鈍感になっていた。

「ユノ。俺は大丈夫。内鍵をかれば入ってこれない。家にいる間、俺は安全だ」
「じゃあこれは。この携帯は・・・。それに、盗聴だってされているだろう」
「ここから・・・逃げてもどうにもならない」
「ジェジュン!」
「もう・・・帰っても大丈夫。明日ちゃんと仕事に行けるし、スヨンさんが心配するだろ?」
「スヨンのことは・・・」
「関係あるよ。俺がユノを独占するなんておかしいだろ。ユノはスヨンさんのものなのに」
「・・・」
「ね。だから帰って。大丈夫だから」

そこまで言われて連れ去れず、ユノは後ろ髪を引かれる思いでジェジュンのアパートから
自宅へ戻った。
帰り際も大丈夫だとまるで呪文のように、自分に言い聞かせるように言っていたジェジュンの
顔が忘れられない。

「馬鹿野郎・・・」

ユノは唇を噛みしめながら、壁を力いっぱい叩いた。

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