Sweet Holiday

SUPERJUNIOR、イケメンですねの二次小説を書いています。 隣国のパールサファイアブルーのお兄さんたちのFFサイトです。 ソンミンペンですので、ミン君総受けFFが多いです。 キュミン・ヘミン・カンミン・イェウクなどあります。 色んなCPは苦手・・・という方はご遠慮ください。 二次小説、FF、BLの意味がわからない方はご遠慮ください。全て自己責任でお願いします。

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その声を覚えてる *2(キュミン)

その声を覚えてる *2(キュミン)


二人で居酒屋で飲んだ。
仕事の愚痴を言い合って、同期って良いなって実感する。
また明日も仕事だと思うと憂鬱で仕方ないし、また…彼の声を聞くのかと思うと
休みたくなるぐらいだ。
小さくため息をつくと、顔を真っ赤にしたジョンシクが突然話をふってきた。

「ところでさー、お前彼女出来た?」
「え?僕?全然だよ…声もかけてもらえないし、誘う相手もいないし…」
「じゃあさ…これからもう1件付き合ってくんない?」
「これから?もう結構…遅い時間だよ」
「まだ10時だろ。もう1件だけでいいからさ」
「どこか…良い店あるの?」
「仲間内でやってるパーティがあって、それが丁度これからなんだよ」
「へー…」
「あんまり行きたいって思わないんだけど、お前もいるし」
「なんで僕…」
「一人で行くより心強いっていうか」
「ふぅん…まぁいいけど。でもあまり遅くならないうちに帰るよ」
「了解」

そんな流れで、また僕はジョンシクの後をついていく。
どこかわからない町の、どこかわからないビルの地下を降りて行くと、いかにも
怪しげな扉があった。
正直ついてこなければよかったと後悔したけれど、ジョンシクが僕の手を掴んで
離さないものだから、逃げたくても逃げようがなかった。
カランカランと扉を開けると音がした。
薄暗闇の店内は、一歩扉の中に入ったぐらいじゃさっぱり具合がわからない。
ジョンシクは慣れているのか、駆け寄ってきた店員に何か告げている。

「ジョ…ジョンシク、ここって…一体」
「ほら。お前の分」

ジョンシクから仮面を手渡され、僕は一層わけがわからなくなる。
完全に顔の半分が隠れるとても奇麗な作りの仮面。
ベネチアのカーニバルで見るような、色鮮やかなピンク色の仮面だった。
ジョンシクは、さっそく仮面をつけていて、彼は猫の形で緑色に縁取られた仮面をかぶっていた。

「ここでは、これ着けるのがルールなんだ」
「ね…ここって…」
「まぁ、ちょっとしたバーだよ」
「ちょっとしたバーで仮面なんて…」
「いいじゃん。楽しも。」

有無を言わさずジョンシクに仮面をつけられて、店の奥へと引っ張って行かれた。
広いフロアに、煙が立ち込めている。
大勢の客が僕らと同じように色とりどりの仮面をつけて、会話を弾ませていた。

「ちょっとここで待ってて。酒持ってくるから。」
「ジョ・・・・ジョンシク!」

一人にさせられて、僕は急に不安になった。
仮面をつけているのだから、僕が誰かなんてわからないし、わかったところでここには
僕を知る人などいない。
だけど、完全にアウェーすぎて僕はどうしていいのかわからない。
彼女がいないと言った僕のために、気を利かせてジョンシクが連れてきてくれたんだろうけど、
ハードルが高すぎる…。
女の子たちも、全員当然のように仮面をかぶり、そして仮面をかぶっているがゆえに箍が外れてしまうのか、
きわどい服を着ている子もいたし、男の人を何人も侍らせている子もいた。
仮面を脱いでしまえば、もしかしたら貞淑な女の子に戻るのかもしれないけれど。
今ここの空間でだけは自由になれるのか、卑猥な恰好をしている子の方が多かった。
こんな中でどうやって出会いを見つけろって言うんだ…。
僕が求めているのはこの時限りの出会いじゃなくて、長く続くような出会いなんだけどな…。

「ごめんごめん。カウンター混んでてさ。」

ジョンシクが、カクテルを持って戻ってきた。
けれど、その後ろに女の子がちゃっかり着いて来ていて、ジョンシクの腕に手を絡ませている。

「ジョンシク…」
「ほら。お前の分。なんか気になる子いないの?」
「気になるって…」
「あいさつとかなしだぜ?お互い誰かわからないのが楽しんだから」
「あのねぇ…」

そう言いながら、ジョンシクは女の子と僕の目の前でキスをし始めた。
ジョンシクも…仮面をつけたら違う自分になれるタイプなのか、僕のことなんて
お構いなしだ。
行きたくないとか気が乗らないって言ってたのはどこのどいつだよ…。
いちゃつくジョンシクから僕は離れて、決して広くはない店内を少し歩いてみた。
カウンターに行って、アルコールをもらおうと思ったけれど、もうこれ以上飲んでも
明日に響く。
どうしようか。
帰ろうか。
でも、とりあえずもう1杯だけ飲もう。

「すみません。カシスオレンジを一つください」

と、注文すると僕の隣に立っていた男の人が僕の顔を見た。
すごくじろじろと見られて落ち着かない。

「何か?」
「いえ…別に。一人ですか?」
「あ…友達と来ていて…でも、そろそろ帰ろうかと」
「へぇ」
「今日初めて来たものですから…勝手がわからなくて」
「勝手ねぇ」

僕は注文したカシスオレンジが来たら、そのまま立ち去ろうとした。
けれど、なんとなく隣の人と話が続いてしまって離れられなくなった。
大音量の音楽と薄暗い店内、おまけに仮面をかぶっていて、隣の人の恰好も
よくわからない。
ただ、ぼんやりと見える手がとても奇麗なのがとても印象的だった。
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